【相続遺言】借金があることを全く知らなかった場合の相続放棄

[ 2006.7 ] 筆者:吉田哲也

Q. 私は、結婚して実家を出てからずっと平和な生活を送っておりました。しかし、先日、突然、銀行から請求書が送られてきました。それによれば、一年前に亡くなった父に借金があり、私に支払ってほしいというのです。私は、病院で父の最期を看とりましたが、父は、借金の話など、おくびにも出しませんでしたので、父に借金があるということなど全く知りませんでした。父には、資産もなく、葬式も子供たちがお金を出し合って執り行いました。墓石の建立もしかりです。私は、銀行の請求に応じなければならないのでしょうか?


A. あなたの場合、本当であれば、お父さんが亡くなったことを知ってから3か月以内に「相続放棄」をしなくてはなりませんでした。あなたはそれをしていないので、お父さんの借金を相続してしまっているともいえそうです。

しかし、あなたは、お父さんに借金があることを知っていれば、相続放棄をしたはずです。それを知らなかったばかりに、「相続放棄」をするかどうか考える機会さえ与えられないというのは、全く不都合です。

したがって、このような場合には、「お父さんに借金があったことを知ってから3か月以内に」相続放棄すればよいと考えるべきです。

あなたも、お父さんの借金については、全く知る由もなかったということですから、今からでも相続放棄できる可能性があります。すぐにでも、相続放棄の手続きをとるべきです。