同居している次男に、全ての財産を相続させたいのですが?

[ 2008.4 ] 筆者:吉田哲也

Q. 70歳の男性です。先日、末期がんを宣告され、死期が近いことが分かりました。いやおうなく、自分の死後のことを考えなければならなくなりました。私には、私名義の自宅不動産、山林、預貯金などの財産があります。負債は全くありません。

妻は、だいぶん前に他界し、子供は息子が三人いましたが、そのうち三男は病気で亡くなりました。三男には、娘が二人います。

私が死んだら、私の財産を相続はどのようになりますか?


A. あなたが亡くなったとき、相続人は、二人の息子さんと、三男の娘さん二人(孫)の計4人です。
相続分は、息子さんたちが3分の1ずつとなり、二人のお孫さんはお父さんが本来相続するはずであった3分の1を半分ずつ、すなわち、6分の1ずつを、それぞれ相続します。


Q. 私は、老後は、ずっと次男の家族と一緒に生活してきました。長男も三男も、家には全く寄り付きませんでした。私は、次男に、全財産を相続させたいと思っています。どうしたらよいでしょうか?


A. 遺言をすることが考えられます。あなたが亡くなったとき、全財産を次男に相続させるという内容の遺言書を作成するのです。


Q. 遺言書は、どのように作成するのですか?


A. 遺言のやり方は、法律で決まっています。法律上認められないやり方で遺言をしても、その遺言は無効になりますので、気をつけなければなりません。

主な遺言のやり方としては、「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」があります。

「自筆証書遺言」とは、遺言者が、遺言の全文、日付け、氏名を自ら書き、押印する遺言です。必ず自書しなければならず、ワープロや代筆もいけません。ただし、あなたが亡くなった後に、「本当に自筆で書かれたのか?」などといった疑問が出て、紛争が発生することもときどきあります。

その意味では、「公正証書遺言」の方がおススメです。「公正証書遺言」とは、証人二人の立会いのもとで、遺言者が遺言の中身を公証人に伝え、公証人がその口述内容を筆記し、これをさらに遺言者と証人に読み聞かせて、内容に間違いがなければ遺言者と証人、そして公証人自身に署名、押印してもらって作成する遺言書です。公証人という公の機関の関与で作成するものですから、後に紛争になる確率は格段に低くなるのです。

「公正証書遺言」の作成にあたっては、公証人(最寄りの公証人役場は八代市)の出張を求めることもできますので、ご利用されたらいいと思います。